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危険・夏バテ防止「ニンニク」食べ過ぎには要注意救急搬送されては遅い [ニュース]

ニンニク.jpg

こんな事あるのというニュースがありました。

ニンニクといえば元気の元の食べ物で救急搬送。その原因は?

 ラーメンに生のニンニク(Allium sativum L.)をてんこ盛りで入れ過ぎ、救急搬送された方がSNSで話題になっている。ニンニクが身体にいいのは広く知られているが、食べ過ぎると重傷化する危険さえあるようだ。

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ビタミンBが豊富なニンニク
この方は知り合いのラーメン屋へ閉店直前に行き、残っていたニンニクを全部ラーメンに入れてもらったようだ。

画像をみると、確かにかろうじてチャーシューが見える程度にニンニクが盛られ、バターが2片加えられている。

 
夏バテ防止に積極的にニンニクを食べようと考える人も多い。

疲労回復に作用するビタミンB1を豊富に含み、またニンニク固有の物質がビタミンB1の吸収保持に役立つからだ。

 

 このニンニク固有の物質とは何だろう。ニンニクはタマネギ(Allium cepa)やニラ(Allium tuberosum)などユリ科の植物だ。ニンニクには、システイン(Cysteine、L-Cysteine、γ-Glutamylcysteine)やメチオニン(Methionine)などのアミノ酸、アリイン(Alliin)という天然の化合物(Sulfoxide)、アリナーゼ(Alliinase)という酵素が含まれている。

 

 システインはヒトの必須アミノ酸ではなくメチオニンは必須アミノ酸だが、どちらも我々にとって重要な物質だ。



 ヒトの体内ではメチオニンからシステインを作り出せる。どちらも抗酸化作用のある物質とされ、システインはメラニン色素の生成を抑えたり、メチオニンは血中コレステロール値を下げるなどの作用があるなどと考えられている。

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ニンニクの抗菌作用とは
ちなみに、システインには禁煙効果もあるようだ。

 
 アルコールの代謝物である発がん性物質のアセトアルデヒド(Acetaldehyde)とアミノ酸から作られる生体アミン(Biogenic Amines)により、ハルマン(Harmane)やサリソリノール(Salsolinol)という神経毒ができるが、これらの物質がタバコに含まれるニコチンに作用し、喫煙者のニコチン依存を高めている。

 
 これがタバコと酒に強い関係性がある理由の一つだ。一方、システインにはアセトアルデヒドからの保護作用があり、そのためシステイン製剤はニコチンへの依存性を抑制する機能も持つのではないかと考えられている。

 
 思い切り脇道に逸れたが、システインは酵素のアリナーゼにより、有機化合物のアイリンから有機硫黄化合物であるアリシン(Allicin、アミノ酸のアリシンAllysineではない)という物質に変化する。アイリンにも抗酸化作用があり免疫系を増強する機能があると考えられているが、こうしてできた揮発性のある有機硫黄化合物のアリシンこそ、あのニンニクの匂いの元であり、強い殺菌作用を持つ物質だ。

 
 ニンニクやタマネギなどのネギ属は、草食動物に食べられ、細かく砕かれて細胞が破壊されると、アイリンやアリナーゼによってアリシンを作り出す。ニンニクの刺激臭やタマネギを切ったときに出る催涙性の硫化アリル(Diallyl sulfide)は、これらの植物が草食動物に食べられにくくするための防御反応によるものと考えられ、イヌやネコにネギ類を食べさせないよう注意される理由にもなっている。

 
 つまり、ニンニクはそのままでは殺菌作用のあるアリシンを持たないが、切断されたりすり下ろされたりすることでアリナーゼが触媒になってアリシンができるというわけだ。アリシンは抗酸化作用や殺菌作用を持つが、ニンニクに含まれるビタミンB1の吸収や体内保持にも役立っていると考えられ、血液凝固を抑制する抗動脈硬化機能や血圧低下作用もあるようだ。

 
 また、ニンニクをオイルで加熱することで、強い抗菌作用を持つ二硫化アリル(Diallyl Disulfide)という物質もできる。二硫化アリルには抗がん作用があることが示唆されているが、皮膚刺激がありニンニク・アレルギーのアレルゲンでもある。

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ニンニクは古代エジプトでも
 吸血鬼ドラキュラの魔除けで有名なように、ニンニクの強い殺菌作用は洋の東西を問わず古くから知られてきた。


 紀元前1550年頃に書かれた古代エジプトの医学書『エーベルス・パピルス(Ebers Papyrus)』には腫瘍や火傷などの治療に使われたことが書かれ、ミイラの防腐剤としても活用されたようだ。



 エジプトのニンニク使用は古代ギリシャのヒポクラテスやインド医学から導入されたようだが、中国の中医学(漢方)や日本の漢方、韓国の韓方などでも大蒜(おおにら、ニンニク)としてその薬理作用が広く知られている。

 

 生のニンニクからの抽出液は、グラム陽性菌・陰性菌など食中毒の原因になる微生物(食中毒菌・腐敗細菌)に対し、強い抗菌作用を持つ。また、ニンニク由来の揮発性のある有機硫黄化合物は抗酸化作用があり、心血管疾患など様々な病気の予防に役立つことも知られてきた(※6)。



 こうした作用や機能は、逆に考えれば我々の身体にも悪影響を及ぼす危険性がある。ニンニクのアリシンには微生物の遺伝子発現を抑制し、死滅させる作用があるが、ニンニクを大量に食べればその強い抗菌作用によって体内の共生菌が減り、身体を守ってくれている腸内フローラ(細菌叢)や消化吸収に役立つビフィズス菌などがその役割を果たせなくなるわけだ。



 ニンニクが消化器官を刺激することもあり、過度に消化液が出て胃壁にダメージを与えることも知られている。血液の凝固抑制作用があるため、ニンニクを大量に食べると血圧が下がって貧血になったり、出血時に止血がしずらくなったりする。前述したようなアレルゲンでもあり、硫黄臭い不快な口臭が発生することも多い。



 アリシンを作る酵素アリナーゼは熱に弱く、ニンニクを加熱調理することでアリナーゼを減らすことができるが、完全になくすことはできず、ニンニクの抗菌作用は残る。生のニンニクなら最大でも1/4個(2~3片、10グラム程度)、加熱したものでもその倍程度が適度な量とされる。



 冒頭のニンニク・ラーメンのように過ぎたるは及ばざるがごとしで、夏バテ防止を気にするあまり大量のニンニクを食べると、消化器官の内壁を荒らしたり大切な共生菌を減らすことにつながりかねない。特に夏場は消化器官が弱っている。


 ニンニクは大量に食べずとも、その効果は十分ある。胃腸の弱い人や乳幼児はもちろん、ニンニクは適度な量ということを頭に入れ、腹痛で救急搬送されないように要注意だ。

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にんにくは食べ過ぎると良くない?
にんにくの栄養価や健康効果は誰もが知っていることでしょう。しかし、食べ過ぎは思わぬ不調を招くことがあるようです。子供の頃からにんにくに慣れ親しんで、食べ方も体得している中国や韓国の人々ならいざ知らず、大人になってからその美味しさに目覚めた人は食べ過ぎに注意が必要なのです。

どのくらいの量までなら安全?
1日あたりのにんにくの摂取可能量は皆さんが思っているよりも少ないかもしれません。生にんにくの場合は1片、熱を加えたにんにくの場合でも3片までとされています。またお子さんの場合は、刺激を考慮してその半分までとしたほうが安心です。

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